「ゴキブリがとにかく嫌い、怖い。」
「一人暮らしで、ゴキブリが出ると怖くなって眠ることもできない。」
「ゴキブリがどこかに潜んでいるかと思うと発狂しそうだ。」
そんな方はいませんか?
食物連鎖の頂点に君臨し、地球を支配する私たち人間ですが、ゴキブリだけはめっぽう苦手という人が少なくありません。
私たち人類はどうやら多少「ゴキブリ恐怖症」の傾向があるようです。
いったいどうして私たちはゴキブリが怖いのか、また、どうしたらゴキブリと遭遇せずにすむようになるのか。
今日は、前回のコバエに引き続き、私たちを脅かす害虫シリーズ第二弾として、ゴキブリについて考察したいと思います。
「生きた化石」ゴキブリ、なぜ生命力が強い?
ゴキブリが出現したのは、今から2億年ほど前の「ペルム紀」と言われています。
ペルム紀は、三葉虫が海を泳ぎ回っていた時代。
恐竜が大繁栄するよりもっと前のことです。
そんな大昔から今日まで生き残っているとは驚きですよね!
ちなみに、ペルム紀末には天候の大変動が起き、90%以上の生き物たちが死に絶えたといいます。
その後も何度も、度重なる天変地異により、大量の生き物が絶滅していきましたが、ゴキブリは生き延びました。
その驚異の生命力の秘訣はどこにあるのでしょうか。
ゴキブリは雑食性で、幅広い食のレパートリーを持っています。
紙や、ホコリ、髪の毛、糞など、他の虫が食べないようなものも栄養源にしてしまえるのです。
しかも、飲まず食わずの状態になったとしても数週間から数ヶ月生き延びることができるといいます。
ゴキブリの体はうまくできていて、体内の脂肪分をエネルギー源として活用したり、体内に共生している微生物の力を借りてタンパク質を合成したりもできるのだそうです(!)
環境に合わせて消化機能をうまく進化させてきた、これが強靭な生命力の秘訣のひとつと言えるでしょう。
ゴキブリの1回あたりの産卵数は20~30個、生涯のうち15~20回ほど産卵するそうです。
一生で300〜600匹もの子孫を残せることになります。
また、卵は非常に丈夫な鞘に覆われていて、乾燥や、物理的な衝撃にも強い。
丈夫な卵で子孫たちを守ることで、厳しい天変地異をも生き抜いてきたのです。
ゴキブリは気温の変化には案外弱くて、35度以上の炎天下や氷点下の気温にさらされれば生きていけません。
そんな時役立ったのが、スリムな体。
ゴキブリはなんと1㎜程度の隙間があれば身を隠すことができてしまうといいます。
その特徴を生かして、外気に直接さらされない、ちょっとした隙間に身を隠すことで生き延びることができたのではないか、と言われています。
コバエが「盗塁王」なら、ゴキブリは「森の忍者」といったところでしょうか。
人間はなぜゴキブリが怖い?
ゴキブリはゴキブリなりに一生懸命、厳しい環境の中を生き抜いてきたのですね。
別に毒をもって他の種を脅かすわけでもないし、刺したり噛み付いたりするわけでもなく、健気に命を繋いできたのです。
そんな一介の虫が、なぜこんなに人間から怖がられるのか、考えてみたら不思議ですよね。
これには、いろいろな説があるようです。
ゴキブリの特徴として思いつくものに「予測のできない素早い動き」「黒光りする体」などがあります。
これらを私たちは本能的に嫌う、という説が一つ目。
確かに私たちは、一般的に、突発的で予測のできない動きをするものをおそれる傾向はあるように思います。
例えば、歩いていて突然ボールが自分に向かって飛んでくるとか、ある日突然会社が倒産したり、地震が起きたり…いずれも恐怖ですよね。
そう考えると、ギラギラした黒光りする大きな虫が、突発的に走ったり飛んだりするのは恐怖と迷惑以外の何者でもないという感じがします。
もしゴキブリが、白くてモコモコしていて、大人しくて動きののろい虫であったとしたら、こんなに怖がられ嫌われるでしょうか…?
二つ目は、「ゴキブリ=悪」というイメージが一般化されており、みんながゴキブリを嫌うから自分も嫌う、という説です。
人間は社会的な動物ですから、周りの人の価値観や行動に合わせて自分の見方や感じ方をつくっていきます。
子どもの頃から、ゴキブリを見て悲鳴を上げる家族を見、ゴキブリは即刻駆除しなくてはならないものと刷り込まれて育ったら、ゴキブリが好きになるわけがありません。
逆に、もし例えば、ゴキブリが聖なるものとして崇められている国があったとしたら、そこでは誰もゴキブリを嫌うことはないはずです。
または、ある日「ゴキブリが実はものすごい益虫だった、ゴキブリこそが世界を救う」というニュースが流れたとしたら、私たちはゴキブリに対してこれまでの非礼を詫び、態度を一変させるに違いありません。
人間とはそれぐらい気まぐれな生き物なのです。
ほとんどの虫は自然の中で暮らしているのに、ゴキブリだけはなぜか人の家に入って、残飯をかじったり繁殖したりして、私たちと共生しようとします。
これがどうも嫌がられる理由ではないか、という説です。
私たち人間は、自然のさまざまな脅威と戦いながら進化し生き延びてきました。
自然による脅威には、地震や津波のような天災もあれば、虫による感染症もあります。
私たちの先祖たちは、住まいをより堅牢で衛生的にすることで、それらの危険や脅威を克服し、自分たちの身を守ってきました。
私たちにとって安心安全の基地であるはずの家。
そこに不意にゴキブリが現れることで、危険や脅威と戦ってきた遠い記憶が呼び覚まされて恐怖を感じるのではないか。
確かにこれも一理ありそうです。
どうしたらゴキブリが来なくなる?
どの説が正解なのかはわかりませんが、いずれにせよ私たちにとってゴキブリが招かれざる客であることには違いありません。
できれば来ないでほしい。
そのためにはどのようなことに気をつけたらよいのでしょうか。
また、部屋にゴキブリが入ってしまったらどうしたらいいのでしょうか。
先ほども書いたように、ゴキブリはごく小さな隙間でも出入りできてしまいます。
ですから、外との間に隙間を作らないことが一番大事です。
隙間を埋めたつもりでも、換気扇や排水口など、思わぬところから侵入してくる場合もあります。
・換気扇には、換気扇専用のネットをつける
・排水口は、目の細かいネットをかける、使わない時は栓や蓋をする
など、抜かりない対策を。
網戸や玄関の隙間の埋め方については、 こちらでも扱ったので参考にしてください。
最近ポピュラーになってきた毒餌(「ブラックキャップ」などの名称で販売されています)は、成虫に対してよく効きます。
ゴキブリの出入りしそうな玄関やベランダに置くようにしましょう。
ただし、毒餌を食べるのは成虫のみで、子どもゴキブリには効かないので注意です。
子どもゴキブリに対しては、「バルサン」などの燻煙材(煙を焚いて殺虫する)が有効です。
煙を焚きたくないという場合は、殺虫スプレーを使ったり、見かけたら叩く、という地道な駆除が必要です。
参考:ゴキブリ対策グッズのおすすめ人気ランキング【2024年】
ゴキブリはもともと森に住んで進化してきたなごりで、暗くジメジメして狭いところを好みます。
砂漠や草原のような明るくカラッとして広いところは好みません。
ですから、部屋を明るくし、風通しをよくして湿気を追い出し、こまめに掃除をすることがゴキブリを寄せ付けない環境づくりのポイントとなります。
ゴキブリはハッカやミントのようなハーブ類の香りを嫌うと言われています。
アロマスプレーやアロマディフューザーで放散するのも良いでしょうし、置くタイプの、ハーブの香りのするゴキブリよけグッズも販売されています。
人体に無害ですし、人間にとっては良い香りでアロマ効果もあるので一石二鳥かもしれません。
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まとめ
太古の昔から私たちの暮らしと関係が深かったゴキブリ。
こうやって改めて見てみると案外面白いものです。
ゴキブリの研究者の中には「はじめはゴキブリが嫌いだったが、研究しているうちに好奇心が勝り、嫌悪感が愛着に変わっていった」という人もいるそう。
また、自然が多くてたくさんの虫たちが身近にいる環境に住む人たちは、日本人のようにゴキブリを極端に怖がることは少ないとも聞きます。
そう考えると、私たちの好悪を左右する要因には「慣れ親しみ」もあるように思われます。
この記事で、少しでも、ゴキブリに対して慣れ親しんでいただけたでしょうか(?)。
ゴキブリ恐怖症という方もいらっしゃると思いますが、今後、もし部屋でゴキブリを見かけても、パニックにならず落ち着いて対処できるようになるといいですね!
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